筋肉の特性を知ることでトレーニング効果は格段に向上します!

こんにちは
理学療法士・メンタルトレーナーの中野洋平です。

今回は「筋肉の役割と種類」についてお話していきます。筋肉の性質を知ることで、自分
の目的に合った肉体を手に入れることができます。

パフォーマンスを十分に発揮できなかったり高い結果を求める時、よく聞かれるのが
「筋肉を増やせばいい!」という事です。

筋肉は確かに運動のパフォーマンスに影響します。しかし目的に応じた
トレーニングを行わないと「ただ筋のボリュームが増しただけ」
になりかねません目的に即した筋肉のつけ方をしていないと怪我の原因にも
なるので要注意です!

筋肉を付けることだけを目的とするのはボディービルダーしか思いつきませ
ん。例えば、プロレスラーのようなマラソン選手はいるでしょうか?
極端な例ではありますが…

繰り返しになりますが
「筋肉を付ければ全ての問題が解決する」
というわけではありません

思い込みを脇に置いて話を聴いてください

運動パフォーマンスと筋力の誤解

・筋量が増えれば動作の効率性は向上するか→答えは:NOです
筋肉には大きく2つの特性があり運動の目的に即した筋力トレーニングを
行わないとパフォーマンスを低下させてしまう危険性もあります。
*筋の性質は後程説明します

・筋量は目的とする動作に対して「最小限の量が望ましい」→答えは:Yesです
目的に合った運動に応じて、筋力トレーニングしてく必要があります。
不必要な筋肉は、ただの「重り」になりパフォーマンス低下に繋がります。

筋のボリュームを増すこと自体が目的となるので意味が異なります。

筋肉の役割

・筋肉には大きく3つの役割があります
1.筋力を出す役割=家で例えるなら建物の部分:アウターマッスル

2.姿勢を保持する役割=家で例えるなら基礎・土台の部分:インナーマッスル

3.筋は現状の体の状態を検知する役割=筋(体)の状態を知らせるセンサー
脳の指令で筋肉は動きます。それと同時に筋肉の動きもまた脳に伝わります。

情報=筋肉が伸び縮みした方向伸び縮みした強さや、速さ筋肉の形状、長さ全身の筋肉の
情報をキャッチし脳は体の状態を把握しています。仮に体のどこかの部位の筋肉が
硬くなってしまった場合、その情報は入ってこないことになります。

そして、長期間その状態が続くと脳もその筋肉に指令を出せなくなります。
結果、体は動かしにくくなることに陥ります。

3つの機能は全部大切です
筋肉の質から考えると、3番目の「センサーとしての筋肉」です
筋肉の質を高めるには、先ず「筋の柔軟性」を確保しておくことが重要です。
しっかりと普段からストレッチも行いましょう!

筋肉の種類~速筋と遅筋~

筋肉の性質について紹介します!
筋肉には「速筋(そっきん)」と「遅筋(ちきん)」という2つの性質の筋肉
が存在します。

スプリンターやパワー系のスポーツは速筋を多く鍛えマラソンなどの持久系のスポーツは
遅筋を多く必要とします。

速筋は筋線維が太い=ボリュームが増しますなので「ムキムキの肉体になります」
細マッチョを目指すのであれば「遅筋」を鍛えることをお奨めします!

姿勢を保持する役割の筋肉は主には「遅筋」なのでパワー系のスポーツ選手で速筋が必要
な場合も土台として「遅筋」が必要となります。

ここで間違ったトレーニング方法を行うと怪我の原因になります。それは何かという
とパワーをアップさせたいがゆえに土台となる部分の筋力トレーニングが疎かになり
結果、土台がない中で、速筋ばかりを鍛えてしまうと、バランスを崩し怪我に繋がります。

これはよくスポーツ選手でよく見られる「肉体改造」!と言って、速筋ばかりを
鍛えてしまうパターンがあります。

野球選手など、特にバッターに多く見られます。球を飛ばす力をつけたい
→筋力トレーニングをする
→土台となる部分との筋肉(遅筋、姿勢保持筋)とのバランスが崩れる
→打撃自体の「パワー」は向上するが土台とのアンバランスさからスイングの
スピードが低下し、結果、打撃成績向上にはつながらないケースがあります。

長いシーズンを戦う、プロ野球選手でも見かけますオフシーズンに速筋ばかりを鍛えてし
まう選手シーズンに入り成績が上がっていく選手もいます。それは「シーズン中は激しい
筋トレをしない」ことで、オフシーズンに鍛えた筋肉がシーズンを過ごしていく中で
不必要な(プレーで使わない)筋肉は低下し元のバランスの取れた状態に戻るためです
そうなる前にアンバランスが原因で怪我をしてしまう選手のいます。

他の競技でもこれと同じ理由で怪我につながってしまうケースは
よく見られます。

これは一般のスポーツを行っていない人にも当てはまります。
「痛みが出る」=「筋力が足りていない」
「動作が楽にできない」=「筋力が足りていない」
そうではない場合は多くあります。動作において「筋力」は大切なものです
しかし、それは動作や運動の1つの要素にすぎません筋力をアップさせれば全てが解決するものではないのです。

筋力トレーニングに関して大切なことは筋力を「なぜ向上させたいのか」
「どんな動作につなげたいのか」など目的を明確にし、それに応じて適切な
トレーニングをしてく必要があります。

ちなみに私もマラソンを走ります。トライアスロンや8日間にもわたる山岳レース
などにも出場します。しかし「筋力トレーニング」は一切行いません。

それは「動作の中でも十分に筋力は付く」からです。体に負担のないフォームで走ることで、
その運動を繰り返すだけで必要な筋肉は付いてきます。私の場合は、パワーはそれほど必要と
しない競技を行っているという事もありますが…

基本的には筋力トレーニングは行いませんなので筋トレは「苦手です」!なかでも腕立て伏せは最も嫌いです(笑)!

やはり前述したように筋力をつける際には自分の「目的」が最重要で、それに見合った
トレーニングを行い、筋肉の質を高めていく事が大切ですね。

まとめ

・筋肉の役割3つ
1.筋力を出す役割
2.姿勢保持をする役割
3.筋は現状の体の状態を検知する役割

・筋肉には「速筋」と「遅筋」という2つの性質の筋肉が存在する

筋肉の性質を知り、自分の行っている競技特性を知り、トレーニングを
していく事で効率よく筋力向上しパフォーマンスアップにつながります。

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